寝具に関して

なぜ高齢者は早寝早起き?

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はじめまして、商いの街・船場にて、心地よい眠りのための寝具の販売している日の本寝具の高谷です。

なぜ高齢者は早寝早起き?

年齢とともに体力が落ち、老眼になり、白髪が増えます。それと同じように睡眠にも変化が生じます
また、若い頃と比べて疲れやすくなった、脂っこいものを食べると胃がもたれる、などなど…。このような年齢に伴う変化は、睡眠でもみられるようになります。年齢を重ねることによる身体の変化は、多くの人が感じるところでしょう。

例えば高齢のご両親と一緒に暮らしている方は、働き盛りだった頃と比べてご両親が早寝・早起きの生活に変わったと感じることはないでしょうか?これは、睡眠のリズムを調整している体内時計の変化によるもの。体内時計は、年齢を重ねることによって、早寝・早起きのリズムに変化するのです。高齢の方が朝型の生活スタイルを送るようになるのは、人間にとってごく自然な現象だといえます。

夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるという「睡眠と覚醒のリズム」に関係しているのが、体内時計です。私たちは、地球の自転に合わせて24時間周期で活動していますが、体内時計の周期は25時間。このずれを調節してくれるのが「光」で、朝起きて太陽の光を浴びることで、体内時計はリセットされます。

「睡眠と覚醒のリズム」をつくっているのは、「深部体温」と「メラトニン」という脳内ホルモンです。体温は、一日の中で変動しており、早朝から上がり始め、午後2~3時頃にピークに達すると、徐々に下がり始め、午前2~3時頃に最も低くなります。体温が下がるタイミングで、人は眠気を感じますが、体温の下降に関与しているのが、メラトニンです。昼間はまったく分泌されませんが、午後9時頃から分泌が盛んになり、夜中の2~3時頃に最も多くなります。

つまり、そろそろ寝ようかという午後10時~午前0時頃に、メラトニンの分泌がさかんになり、体温は下降して、眠気が起きるというわけです。

高齢になるにつれ、メラトニンの分泌量が減り、体温の高低差も小さくなります。眠りが浅くなったり、寝付きが悪くなるのは、この睡眠に関わる体内リズムの振幅が全体的に小さくなることが一因です。また、長く眠っていられないことで、「早起き」になり、体内時計が前倒しになることで、ますます「早起き」になっていくことがあります。

したがって高齢者の方の早朝覚醒それ自体は病気ではありません。眠気が出たら床につき、朝方に目が覚めて二度寝ができないようであれば床から出て朝の時間を有意義に使いましょう。

少しでも健康に眠るために

早寝早起きは結構ですが、眠気がないのに「やることがないから寝床に入る」ことはやめましょう。寝つきは悪くなりますし、中途覚醒が増えてしまいます。

また、寝具との相性がよくないと余計に寝つきが悪くなり、浅い眠りの合計時間が増えることになります。高齢者は、夜中にトイレに立つことが多くなりますが、その理由のひとつとして、眠りが浅いために、わずかな尿意でも目が覚めやすくなるということがあるのです。

寒くなると眠る際に手足が冷えてしまい、なかなか寝付けない場合があります。
長年使用した羽毛布団は、羽毛が劣化してかさ高が減るので、保温力が落ちてしまいます。布団を掛けているのに寒い、と感じる場合はそろそろリフォームの検討をしてみてください。

日の本寝具の羽毛布団リフォームでは、中の羽毛を丸洗いし、側生地を交換させていただいています。
羽毛を丸洗いすることで、汗の湿気で汚れてしまった羽毛や、余分な油脂分が残った羽毛をきれいにクリーニングすることができますし、なおかつ側生地を交換することで、購入時と同じように清潔な状態で羽毛布団をお使いいただけます。

羽毛を洗うことで本来の保温性も回復し、新品のようなふかふかな状態に戻すことができます。ぜひご検討ください。

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この記事を監修した人
日の本寝具株式会社 代表 高谷和志 
・睡眠健康指導土上級 
・睡眠環境診断士 
・インテリアコーディネーター